父

引用元:今までにあった修羅場を語れ【その30】
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1653774266

381:一回は一回です。。 23/02/20(月) 15:37:04 ID:96.rm.L1
大学生の時に父親が事故で急死した。
父と母は近所でもおしどり夫婦と言われるぐらいに仲が良くて、兄、私、妹の3人の子供たちも誰も反抗期らしい時期もなく仲が良い家庭だった。
それが四十九日が終わって相続問題が発生して初めて、父に愛人がいて、認知した娘もいたことが発覚。
ものすごい修羅場だった。



母はショックで倒れて入院するし、愛人の子が妹と同い年だったことから妹は妹で高校をしばらく通えないぐらいに部屋に引きこもってしまって。
父は出張が多い人だったけど、その大半は愛人の家で過ごしてたらしい。
家族の誰も気付かなかった。それぐらい父は笑顔で家族を支えていたから。
私たちの腹が決まったのは、母が入院してる病院に愛人が現れたから。
「自分はともかく、娘には権利として相続させてほしい」って言ってきたの。
何も入院中に来なくてもいいじゃない。
ショックで寝込んでる人に言わなくてもいいじゃない。
兄も私も腹が立って仕方がなかった。
だけど母は、愛人が帰っていったあと突然立ち上がってナースステーションに行き、自ら退院を交渉した。
自宅に戻ってきたときは、母の顔つきが変わってた。
兄と私にしばらく妹のことを頼むと言った。
翌日、伯母と一緒に弁護士を探して愛人を訴える準備に入った。
愛人の娘には、確かな権利なので遺産は相続してもらう。
取り分は現金にして400万ぐらいだった。
けど、それ以上の慰謝料を求めて裁判を起こした。


382:一回は一回です。。 23/02/20(月) 15:37:24 ID:96.rm.L1
弁護士が有能だったのか、何かこちらが有利な事情があったのかそのあたりは詳しく聞いていないが、とにかく600万ほどの慰謝料となった。
愛人は減額を求めてきたが、決まったことだからと撥ねつけた。
そのあと、どう工面したのか知らないけど一括で200万が支払われた。
そして父の遺骨は永代供養として、その200万を供養費と寄付にした。
母からそういうふうにしたいがいいか?と聞かれた時、子供たち全員、母がそうしたいならそれでいいと答えた。
そして自宅も売った。
父を思い出すものは全て抹消した。
その後、兄が素敵な女性と結婚して子供が生まれたのを機に母と同居。
義姉はもともと母が主宰する教室の生徒さんだった人で母が身体を壊してからは義姉が跡を継いでいる。
亡くなる前に母が、人生の半ばは本当に苦しかったけど最後に幸せを感じられる人生で良かったって言っていた。
義姉には感謝しかない。

母の家族葬儀のあと、まだコロナが治まらない中で昔の生徒さんたちがお別れ会を開いてくれて、母の写真を囲んで泣いて笑って色んな言葉をかけてくれるのを見て
地獄にいるはずの父に「あんたの裏切りに母は負けなかったからね。ざまーみろ」と思った。