269: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
子供のころ両親が共働きで、うちには幼い俺を世話してくれてた佐々間のおばちゃんと言う人がいた。
おばちゃんはちょっと頭が良くなかったせいか、仕事は持たず、自分ちの畑とうちのお手伝いで食ってるようだった。
おばちゃんの仕事は、学校から帰ってきた俺にご飯を作ることと、家のそうじ洗濯、あと、体が弱く入退院を繰り返してた婆ちゃんの介護だった。
ある日、俺が学校から帰ってくると、珍しくおばちゃんはいなかった。変わりにいつも寝たきりの婆ちゃんが起きていて、居間でお茶を飲んでいた。
おばちゃんが家にいるのが普通だったので、お婆ちゃんに
「今日はおばちゃんは?」
と聞くと、
「今日はまだ来ていないよ」
と言って、俺を2階に閉じ込めるように押し込んだ。
「今日は誰が来ても降りてきちゃいけないよ」
と言って、お菓子とぽんジュースを渡された。
「誰が来てもって、誰が来ても?」
と聞くと、お婆ちゃんは少し困ったような顔で
「そうだよ」
と言い
「シーっね」
と口に指を当てながら襖を閉めた。
俺は大人しくコタツに入りテレビを見てると、6時近くになって薄暗くなってからおばちゃんの声が聞こえた。
2階と言っても狭い家。玄関に誰が来たかくらいは聞き耳立てなくても分かる。
「洋介君はまだ帰ってきておらんかねえ」
とおばちゃんが言うので、出て行こうかとも思ったが、婆ちゃんの誰が来ても降りてくるなと言う言葉を思い出し、そのままコタツでごろ寝を続けた。
おばちゃんと婆ちゃんのやり取りにしばらく聞き耳を立てながら、TVを見続けた。
またしばらくして佐々間のおばちゃんがやってきた。
「洋介君はまだ帰ってきとらんかねえ。三浜屋(俺がよく言ってた駄菓子屋)にもおらんようやが」
すると婆ちゃんが
「今日はまだやがねえ。友達のところに遊びに行く言うてたから、遅くなるんやないかねえ」
と嘘をついた。
幼心に、俺はかくまわれてるのだとぼんやり悟り、息を殺してコタツに潜り込んだのを覚えてる。
日も落ちすっかり暗くなって、おばちゃんはまたやって来た。
「洋介君帰ってきたね?」
婆ちゃんは少しきつい口調で
「まだよ。まだ帰らんよ。今日はもうご飯いいからお帰りなさい」
と追い返した。
しばらくして、8時くらいになって父母が帰ってきた。婆ちゃんがのそのそと階段を上がってきて、俺に
「もう降りていいよ」
と言ってきたので、俺はいつもよりだいぶ遅めの夕飯を食べた。
その晩、近所の竹やぶで、佐々間のおばちゃんが首を吊っているのが見つかった。
遺書には
『希望がないのでもう死にます。一人で死ぬのは寂しい』
みたいなことが書いてあったらしい。
身寄りのないおばちゃんは、何を考えて俺を探してたのか。推測すると、ほんのり怖くてちょっと悲しい。
271: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
>>269
凄く怖いんだが…
しかしおばちゃんがもしかしたら洋介君を巻き添えにしようとしてたのかもしれない、というのも怖いけど、お婆ちゃんがなぜそれを察して匿ったのかも不思議だね。
お婆ちゃんはもしかしたら予知能力か人の心を読む力があったのかな?
272: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
なんかほんのり悲しい話だな
273: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
え?
これって>>269の産みの親がそのおばちゃんだったってことじゃなくて?
親とは名乗り出ない約束で、269のお手伝いさんとして家に通わせてもらっていたけど、とうとう母親の名乗りをしそうだったから追い出した=引き離した→子供に会えなくなるので自殺じゃないの??
いずれにせよ、結果的におばさんを殺したのはお婆ちゃんだよね。
275: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
>>273の脳内妄想がすごいww
よくあの文章だけでそこまで想像できるねw
276: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
>>273
それは深読みしすぎだろw
すごいなww
274: 本当にあった怖い名無し 2006/11/20(月) 00:10:02 ID:xs+evR6x0
何度も家にやって来ていたおばちゃんは、その時点では生きていたのかな。
遺体が発見されたのは「その晩」ということだが。
悲しいけど、>>269の婆ちゃんすごいな。
引用元:https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1162909657/
コメント
コメント一覧 (40)
阿呆か。
報告主を渡しても無理心中したに決まってる。
警察は呼んでもまだ何もしてないからと帰ってしまうだろうし、下手に説教したら祖母が攻撃されていただろう。
ぎりぎりの上手い綱渡りで報告主を護ったんだよ。
今日がXデーだと勘付いて匿ったんだろうね
自分の孫巻き込まれたくないもの
追い返したんでしょ
だからこの子が学校から帰った時におばちゃんはいなかった
しばらくしておばちゃんはまた来るけど、事前に婆ちゃんは
精神状態が不安定な人をまともに相手しては危険だと判断し、
親が帰って来るまで流してた・・ってのが真相だろうね
婆ちゃんはさまよい歩くおばちゃんを見かけてヤバイと思ったのかもね(見える人は分かるらしいから)
想像するのは勝手だが、表に出せば叩かれるなんて事は世の中ザラに有るのが解らんのか?
妄想を真実であるかのように書き込みおばちゃん「結果的におばさんを頃したのはお婆ちゃんだよね。」で締めくくったらナニイッテンダオマエって思われて当然だと思う
あとでわかったが、2階にかくまわれてた間に訪ねてきたおばさんはすでにこの世の人ではなかった・・・
という話じゃないんだ。
と思ったら元スレは「”ほんのりと”怖い話」だったか。
道連れが用意できなかったから、わざわざ当てつけのように書いたのか、それとも訪ねて来てたのは...。
お前も中々のビョーキだから
一度お医者さんに診てもらえ
自分は後者だと思った。
前者だと寝たきりのばあちゃんがそこまで見通してたのスゲーだけど。
じつは最初から……ならそれはそれでゾッとする。
変なことを口走って婆さんが「こりゃおかしくなってるな」と感じ一度、返させたのかと。
そのあと報告者帰宅、何度か戻ってきたけど不在でやり通したのではないか?
共働きの父は歯はその時もそんな風になってる過程を知っていたか?気になる。
ひょっとして心配していつもより一時間とか早く帰ってきたいたとかないのかな?
力弱いから別の防衛本能が働くのかも
想像の中ならなんだってできるのさ
おばちゃんをその日は祖母ちゃんが追い返したった事だもんな
その時に何かやりとりがあったんだろう
少なくとも、祖母ちゃんが「あ、この人今日死ぬ気だ」と悟るような
その時の様子で、孫を巻き込まれる気配がわかったんだろうね
もしかしたらはっきり「○ちゃんと一緒にいきたい」みたいな事を言った可能性
帰宅を待ち伏せされなくて良かったねと思った…
いつも寝たきり介護されてる人が起きて階段上がって起こしに来れるのは難しいと思う。
自分も百鬼夜行抄を思い出してた
ほんのり片思いしてた男性と結婚した我が娘を、母親が○んでもなお娘を取り替えそうと訪問してきて、霊能力のある主人公の祖父が存命だった頃の家に、男性と娘を匿まってたんだよね
それで祖父が何度も母親を追い返すという
とりあえずあんたがマウントとりたいってことだけは伝わったわ
>>273みたいに脳内設定で勝手にコロしたとまで決めつけるとか
そうやって勝手な思い込みで恨んでる事例とかいっぱいあるんだろうなあ
ホント怖い
あれ母親も男に惚れてたから未練がましく出てきたんじゃなかったっけ
2回目の時はおじいちゃんもほんのりとした存在だったなたしか
そして尾白と尾黒のホタル?は犠牲となった
「もう降りてきていいよ」
……
※迷宮度up
273みたいなトンデモ解釈する奴いたっけなあw
「あなた一体何を読んだの?」って担任の当惑顔が面白かったw
一つの解釈しか認めないって風潮の方がもっと怖い
おばさんは首に縄をかけ、目玉飛び出し、舌を長くベロ〜ンと吐き出し
涙と鼻水と涎まみれの真っ青な顔で現れてたのかも
婆ちゃんはそれで、おばさん吊った事を察した…いやんコワイ!
ただ「書いてあることを読んでの推察」と「書いてないことを膨らませて二次創作した」の区別はつくようになった方がいいと思う
二次創作するのは自由だと思うし実際楽しいよね
遺書読んだのバレると面倒になるから知らないふりして追い返してたとか。
ところで、竹藪で首吊るのはなかなか難しいぜ
コメントする